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<従来の歯磨き習慣を揺るがす動画がTikTok上で話題に>

キャンディを食べたらすぐにすべきは歯を磨くこと、と思われがちだが、どうやらその行動は良くないらしい。ある歯科医が、一般的な認識とは恐らく違う、正しい歯磨きのタイミングをアドバイスしている。

従来の歯磨き習慣を揺るがす動画は、英ロンドンのシャディ・マヌシェリ医師(@drshaadimanouchehri)がTikTokに投稿して話題になった。同氏のアドバイスは世間の常識とは裏腹に、歯磨きが口の健康を害する場合もあるという内容だった。

【動画】医師が解説する「歯を磨くべきでない3つのタイミング」

1200万回以上も再生されたこの動画は、革命的とは言わないまでも、一般的な習慣に異を唱えている。大抵の人は朝食後やキャンディを食べた後に歯を磨いているが、実はしばらく待った方が賢明らしい。

「エナメル質を傷つけないために、食後30~60分待ってから歯を磨くことが望ましい」。マヌシェリは本誌にそう語り、「ほとんどの人は、電動歯ブラシで1日2回2分間、朝一番の朝食前と夜寝る前に歯を磨く習慣をつけると効果的」と助言した。

歯磨きをしてはいけないタイミング

86万5000以上の「いいね」を集めた動画の中で、マヌシェリは歯磨きをすべきではない3つのタイミングを紹介している。

1. 食事の直後:一般的には食後すぐの歯磨きで食べかすが取り除かれ、歯垢の蓄積を防止できると思われている。しかしマヌシェリはこれに反し、特に柑橘類やトマトなど酸性の食品を食べた後の歯磨きは控えた方がいいと助言する。酸性の食品を食べた直後は歯のエナメル質が柔らかくなっていて、直後に歯を磨くと傷つけてしまいかねない。

2. キャンディを食べた後:糖分が虫歯の原因になることはよく知られており、甘いお菓子を食べたらすぐに歯を磨きたくなるのは本能かもしれない。しかしそうすることで細菌が作り出す酸が口内全体に行き渡り、エナメル質が浸食される危険が増大するという。しばらく待てば酸が唾液で中和され、歯磨きが害になるリスクが低減される。

3. 嘔吐した後:嘔吐した直後は歯を磨いて胃酸を除去したい衝動に駆られるかもしれない。だがその歯磨きこそ害になる。嘔吐するとエナメル質が胃酸にさらされて弱くなり、歯磨きを急ぎ過ぎるとエナメル質のダメージがさらに大きくなりかねない。そうしたダメージを防ぐためには水またはフッ素入りの洗口液で口をすすぎ、しばらく待ってから歯を磨くことが望ましい。

マヌシェリはロンドンのメリルボーンにある「スマートデンタル&エセティクス」の創設者。歯茎やエナメル質を傷つけない歯の磨き方について、次のように解説している。

「歯ブラシ(できれば電動)を歯茎に対して45度の角度で当てて、歯ブラシの毛先を歯茎の下に入れながら歯をきれいにする改訂バス法は最も効果がある」

「口の中を右下、左下、右上、左上の4区画に分け、30秒かけて歯の全表面をきれいにする。歯茎に対する圧力が強すぎると歯茎が退縮するので、使う歯ブラシは圧力センサー付きが理想的」

マヌシェリの指摘は多くの人を驚かせ、動画に寄せられたコメントは3400を超えた。

3万6700の「いいね」を集めたのは「甘い朝食を食べて吐いた後に歯磨きをしている」というコメント。「でも先生、吐いた後は嫌な味がします」という声もある。

マヌシェリは「代わりに洗口液か水でゆすぎ、30~60分経ってから歯磨きを」と返答している。

「これまでの人生ずっと間違った歯磨きをしていた」というコメントもあった。

(翻訳:鈴木聖子)

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