障害者雇用について説明する豊島区の高際みゆき区長(5日、豊島区役所)

東京都豊島区は6日、複合施設のサンシャインシティ(東京・豊島)と障害者雇用の実証実験に関する協定を結ぶ。体の不自由な人が分身ロボットを使って遠隔で接客したり、精神・知的障害のある人が短い時間就労したりする。

11月に1カ月間程度実証する。遠隔での接客は、都立北特別支援学校で車椅子を使う高校生や、自宅や福祉施設から外出して就労できない人が取り組む。オリィ研究所(東京・中央)が開発した分身ロボット「オリヒメ」を介して受付業務などにあたる。短時間勤務では1日30分から数時間程度、掃除や書類の整理などを担ってもらう予定。

2つの実証の対象は計10人未満を見込む。今回は就業モデルの構築が目的で賃金は支払われない。課題を整理して2025年度以降、区内の他の事業所などへの展開を目指す。

高際みゆき区長は5日の記者会見で「いきなり接客をするのが難しい人が、ロボットを通じて会話して慣れてから就労するなど、きっかけをつくりたい」と話した。

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