自民党の長谷川岳参院議員(春名中撮影)

札幌市は23日、威圧的な言動が指摘されている長谷川岳参院議員(北海道選挙区)への対応を巡り、調査を進めていた令和5年度の市職員の出張状況を公表した。北海道選出の国会議員との面談を目的とした出張のうち、長谷川氏の関係分は全体の97%を占めていたことが分かった。市担当者も「これほどとは思っていなかった」としている。

調査結果によると、全体の出張回数は293回、旅費は総額2051万円で、「長谷川氏との個別面談を含む出張」は全部署の集計で284回、旅費は1992万円で全体に占める割合は97%だった。このうち「長谷川氏への個別面談のみを目的とした出張」は71回、旅費は465万円で全体の割合は23%。他の国会議員は多くても23回となっており、長谷川氏が突出していた。秋元克広市長はいずれの出張も「必要で旅費も適切だった」と説明している。

市によると、不利益を被るような出張はなく、事前に約束をした上で当日不在で面談できなかったケースもなかった。長谷川氏へのあいさつのみを目的とした出張もないが、「関係省庁や関連企業との打ち合わせなどにかかる出張であいさつをしたケースはある」としている。

市は令和元年度までさかのぼって調査を進めている。

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