社会人採用の新入社員に「入社券」(辞令)を渡すJR九州の古宮洋二社長(中央)=福岡市博多区のJR吉塚駅で2024年10月1日午前10時21分、下原知広撮影
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 これまでの経験を生かして、新しい世界を切り開いてほしい――。JR九州は1日、同日付で入社した社会人採用の新入社員の入社式を初めて観光列車で開いた。乗務員姿の古宮洋二社長が切符の形をした「入社券」(辞令)を一人一人に手渡し、社員の門出を祝った。

 使用したのは2020年10月に運行を始めた「36ぷらす3」。豪華寝台列車「ななつ星in九州」を手掛けた水戸岡鋭治さんがデザインした車両で、各地の食や文化を紹介しながら木曜~月曜の5日間で九州7県を周遊する。名前は世界で36番目に大きな島、九州にちなみ、36ぷらす3で39(サンキュー、感謝)の意味が込められている。

JR九州が社会人採用入社式をした観光列車「36ぷらす3」=福岡市博多区のJR吉塚駅で2024年10月1日午前9時55分、下原知広撮影
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 入社式の舞台に観光列車を選んだのは、形式にこだわらず、何か違った形でJR九州らしさを表現したいとの思いからだという。入社券には発着駅名の代わりに「これまでの経験→新たな自分」、有効期限も「10月1日からJR九州社員である限り有効」と記すなど、遊び心も満点だ。

 古宮社長は「JR九州を選んでいただきありがとうございます。心に残る入社式にしようと思い列車の中を選んだ。今まで学んできたこと、経験してきたことを忘れず、JR九州グループの元気を伝える一員になってほしい」とあいさつした。

 新入社員33人を代表して藤屋夢美(ゆめみ)さん(22)は「支えてくれる全ての方への感謝の気持ちを常に持ち、明るく楽しく業務に励みたい」と誓いの言葉を述べた。【下原知広】

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