実籾パークサイドハウスの完成予想図(福祉楽団提供)

虐待を受けている子供たちの「受け皿」を担う児童養護施設など複合型福祉施設「実籾(みもみ)パークサイドハウス」(千葉県習志野市)の新設に向けて、社会福祉法人「福祉楽団」(千葉市美浜区)は23日、インターネット上で建設資金の一部を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。目標資金は500万円。7月19日まで受け付ける。

福祉施設は11月開業の予定で、虐待などで居場所がないと感じる子供たちを一時的に保護する場所のほか、年代を問わず、触れ合える機会をつくるため、高齢者のグループホームも併設する。子供関連施設の事業費は約15億4千万円で、一部をCFで対応し、残りは借り入れなどで賄う。

福祉楽団などによると、児童相談所の支援対象になった子供が家族と過ごすのが難しい場合、まず一時保護所で暮らす。ただ、県内の入所率は定員を超過しており、全国平均(67・7%)を上回る。

福祉楽団の飯田大輔理事長(46)は23日、県庁での記者会見で、「CFを通じ、(居場所のない子供をめぐる)社会課題を多くの人に知ってほしい」と語った。同席した藤堂智典施設長(48)は「将来を不安に思う子供たちが、安心して当たり前に暮らせる環境を実現したい」と述べ、協力を呼びかけた。

CFは1口3千円から100万円の12コースを用意している。

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