H3ロケット3号機の第1段機体=3月21日、愛知県飛島村の三菱重工業(伊藤壽一郎撮影)

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は26日、日本の次世代主力ロケット「H3」3号機を、6月30日に鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げると発表した。災害の状況把握などに役立てられる国の先進レーダー衛星「だいち4号」を搭載する。打ち上げ予定時間帯は午後0時6~19分で、打ち上げの予備期間は7月1~31日。

H3は、国の先進光学衛星「だいち3号」を搭載した初号機が昨年3月に打ち上げに失敗。対策を施した2号機が今年2月に初めて打ち上げに成功した。初号機の失敗でだいち3号が失われたため、2号機では国の重要な衛星の搭載を見送った。だが、打ち上げに成功したことから、3号機では、だいち4号を搭載することにした。

現在の日本の主力ロケット「H2A」は、今年度中に2機を打ち上げて通算50機で運用を終了し、H3に移行する。H3は、急拡大する宇宙ビジネス市場での衛星打ち上げ需要の獲得を目指し、低コスト、迅速な打ち上げ、幅広い機体バリエーションなど、顧客の使いやすさを念頭に開発。商用利用に移行後は年間6機を打ち上げ、20年間で約100機を運用する計画だ。

H3ロケット3号機の第1段機体。2カ所の黒い穴状の部分に主エンジンが搭載される=21日、愛知県飛島村の三菱重工業(伊藤壽一郎撮影)

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