サッカーYBCルヴァン杯でクラブ初の決勝進出を決めたアルビレックス新潟。守備の面で決勝進出の立役者となっているのが、東洋大学4年生で特別指定選手の稲村隼翔選手だ。大学生ながら新潟を支える稲村選手。在籍する東洋大学サッカー部には、アルビサポーターからの寄付が続々と集まっているという。その理由を取材した。
■クラブ初の決勝の立役者は“助っ人現役大学生”
JリーグYBCルヴァンカップの準決勝。
ホームとアウェーの2試合ともにフル出場し、新潟のクラブ初の決勝進出に貢献したのが、センターバックの稲村隼翔選手だ。
安定した守備だけでなく、ときにはゴール裏のサポーターも煽るなどピッチで堂々とした活躍を見せる稲村選手だが、実はまだ現役の大学生。来季の新潟への加入が内定している。
■大学リーグ戦よりもルヴァン杯の準決勝を優先
稲村選手が所属する東洋大学の男子サッカー部は、準決勝が行われた週にも大学のリーグ戦が行われたものの稲村選手はルヴァンカップに出場。
センターバックとして出場し、2試合でわずか1失点に抑え、決勝進出に貢献した。稲村選手は大学でのリーグ戦ではなく、準決勝を優先した理由について、「自分が抜けたタイミングからの4試合で失点が多くなっていたり勝ちがなかったので自分的にもこの試合で自分の価値みたいなものが試されると思っていた」と話す。
■新潟サポーターから大学に総額約100万円の寄付
大学サッカー部の試合を投げ打ってでも快く新潟の試合に送り出した東洋大学には、新潟サポーターからの寄付が続々と届いているという。
東洋大学によると、10月28日現在、新潟サポーターから142件、約100万円の寄付が集まっていて、その波はまだおさまっていないとのこと。
東洋大学は「これまでも在学生や卒業生に対しての寄付はあったものの、1選手の活躍でこれだけの寄付が集まっていることに驚いている。本当にうれしいことで感謝している」とコメント。
一方、大学のホームページには「大学リーグ期間中にもかかわらず、ルヴァンカップ準決勝に快く送り出していただき、ありがとうございます。感謝の気持ちを込め微力ながら寄付させていただきました」など新潟サポーターとみられる寄付者の声が。
■サポーターからは決勝の帯同を望む声も
中には「その後のリーグ戦、決勝もできればよろしくお願いします」と11月2日の決勝への帯同を希望する声も。これまで稲村選手が新潟でスタメン出場した公式戦9試合のうち、負けた試合は1試合のみと、チームに安定した成績をもたらしている稲村選手。
ただ、決勝と同日に、東洋大学は関東リーグ1部で現在首位の明治大学との試合を控えている。
東洋大学サッカー部に気になる稲村選手の予定について尋ねると「アルビレックス新潟とサッカー部で協議をしているため、現在お答えはできない」との回答が。
果たして、稲村選手はどちらの試合に出場するのか。新潟のサポーターがその動向に視線を注いでいる。
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