若きバレエダンサー福間悠陽さん。9月にマカオで行われたコンクールのアジア予選を突破し、憧れのローザンヌ国際バレエコンクールへの切符を手にした。

夢の舞台へ 中学3年の福間悠陽さん

高知市のバレエスタジオ・マサコバレエワークスに通う一宮中学校3年生の福間悠陽さん。

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福間さんは9月28日と29日にマカオで行われたローザンヌ国際バレエコンクールのアジア予選に出場。見事、上位4人に選ばれ2025年2月にスイスで開催される本選への出場権を獲得したのだ。

福間さんは「本当にもう嬉しいのと夢の舞台に行けるというのが信じられないくらい驚いている」と笑顔で話す。

アジア・太平洋地域の45人が挑んだ狭き門の突破。しかも、日本人は福間さんただ1人という快挙だ。

小学校6年生の時にバレエのため高知へ

小4になる直前に空手からバレエに転向した福間さん。小学6年の時、母の友人でもある上岡真佐子さんに習うため親元を離れ埼玉から祖母のいる高知に「バレエ移住」してきた。

小6の時に取材したときは「僕は世界に羽ばたきます」と話していた福間さん。これまでに国の内外のコンクールで優秀な成績を収めてきたが、今は“ローザンヌ国際バレエコンクール”へ向けて全力を尽くしている。

プロを目指す世界中の若手ダンサーの憧れ「ローザンヌ国際バレエコンクール」への出場は悲願だった。

予選について聞いてみると、「中国とか向こう(外国)の子は足もすっごい長くてキレイな子がいっぱいいました」と強敵ばかりだったと話すが、雰囲気は飲まれずに「自分のペースでバリエーションもできたのでは」と話した。

指導する上岡さんとの絆

福間さんが移住して4年。ずっと側で指導してきた上岡さん。「番号と名前を呼ばれた時はグワーッと私もテンションが上がっちゃった」と本選に選ばれたときのうれしさを話し、「泣きましたか?」との質問に対し「…ちょっと」と笑いながら答えた。

外国での大勝負。彼の心をほぐした勝負メシは“先生の手作りおにぎり”だった。

福間悠陽さん:
作ってくれたおにぎり。昆布とおかかを混ぜてノリをつけてくれた。すっごい美味しかった。それが本番前のお昼ご飯。しかもその中に手紙が入っていて「頑張ってね」ということと「予選はしっかり踊れたかな?」と書いてあってすごくホッとした。

上岡さんはコンクールの規定で審査中は会うことができなかったため、高知から持って行った米を使い、ホテルでおにぎりを作り渡したそう。そんな上岡さんがコンクールの後、もう1つプレゼントしたのが…

福間悠陽さん:
「勝って兜の緒を締めよ」という言葉をもらいました。

上岡真佐子さん:
ことわざが好きなのでことあるごとにプレゼントしている。すごくうれしかったけど、ここからがスタートという事はお互い思っていないといけないと本人に言いながら、自分にも言い聞かせている。

福間さんは「今回、終わった後に審査員の方にもアドバイスをもらった。まだやっぱり笑顔も全然足りないって言われてもっと笑顔で明るく挑みたいと思ったし、レッスン(審査)の時とかもちょっと埋もれてると言われてもっと自分を出していこうと思った」とコンクールに向けて克服したい部分について語る。

ローザンヌ国際バレエコンクールへ向けて

ローザンヌ国際バレエコンクールには世界中から15歳から18歳までの才能あふれるダンサーが集結する。ここでも予選があり、福間さんは「決戦に残りたい」と意気込む。

ローザンヌ国際バレエコンクールの本番は2025年2月2日から9日まで。数カ月後にせまったハイレベルの戦いにむけすでにカウントダウンが始まっている。

(高知さんさんテレビ)

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