外国人旅行客の増加により拡大するインバウンド需要。
旅行客の満足感を高めるカギとなるのが、夜の観光やレジャーなどを充実させるナイトタイムエコノミーです。

今、注目されている取り組みを取材しました。

夜の森に浮かび上がる幻想的な光景。
光のオブジェは明るさがランダムに変わり、まるで生き物の鼓動を見ているようで息をのむほどの美しさです。

作品が展示されているのは、茨城・北茨城市にあるグランピング施設。

外国人客に人気のコテージは、日の光で森の木々の輝きが無限に広がる非日常的な空間が広がる一方、大きな特徴は、昼間とは別の姿を見せる夜の森を、光織りなすアート作品として常設展示していることです。

支配人・高橋翔太さん:
夜暗くなってから楽しんでもらう施設。自然が自然のままアート作品になる。非日常を体験してもらう。

谷あいの棚田の跡地が、夕暮れとともに森と一体となったアート空間に変化することがSNSで反響を呼び、海外から大勢の観光客も訪れているそうです。

来場客は「夜の方が幻想的できれい」「唯一無二なので感動。遠くまで来たかいがあった」などと話しました。

さらにナイトタイムエコノミーはタクシー業界でも。

期間限定のホラー観光ツアー・都市伝説タクシーに乗り込んでみると、はさみを持ったお化けの出現にびっくり。

車内に流れる架空のホラー番組を見ながら約1時間、都内某所を走行。
途中立ち寄る都市伝説スポットでは専用のスマートフォンにイヤホンをつなげ、夜道を歩きながら都市伝説を検証し、臨場感あふれる日本独特のホラーを楽しめるそうです。

乗客:
外の景色を見ながら(ホラー)映像を見る斬新な楽しみ方ができてとても楽しかった。

幽霊に扮(ふん)した俳優の全身をキャプチャーした3D映像やストーリーなどは、日本を代表するホラープランナーが監修。
最先端の映像技術で怖さも倍増です。

S.RIDE株式会社 事業開発部・松井浩紀さん:
ハイヤー車両は日中は予約で埋まり、夜間は非常に空車率が高い現状がある。実施例が少ないというところで、ホラーのナイトタイムのツアーという形で実施した。

インバウンド需要を増やす受け皿となるナイトタイムエコノミーの取り組みは今後、広がりそうです。

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