バスに乗ったら車内にサンタやクリスマスツリーが!あちこちにクリスマスの装飾が施され、写真を撮らずにいられない路線バスに出くわした。サンタを乗せたバスは、長崎県内にある357台のうちたった1台。乗客の心をほっこりあたたかくしてくれる「サンタバス」を追跡した。
バスに乗ったら あちこちにサンタやツリー!
筆者がたまたま乗ったバスで目の前に飛び込んできたのが、クリスマス飾りで彩られたコーナーだ。
この記事の画像(27枚)雪に見立てて敷き詰めた綿の上には、可愛らしいクリスマスツリーがたくさん配置されている。サンタクロースは松ぼっくりだ。
バスを降りようとスマホをかざすと、料金表示の上で小さなサンタさんが見送ってくれた。
思わず「ほっこりしました」と言わずにはおれず、それを聞いた乗務員もにっこり。バスを降りたあとも、何ともあたたかなほんわかした気持ちがずっと続いていた。
「357分の1」の確率 サンタを乗せたバスを探せ
後日、長崎県営バスに電話をすると、長崎県内にある357台のうちのたった1台が「クリスマス仕様」になっているというのだ。357分の1の確率で「あたたかい気持ち」を味わったんだと知り、追跡せずにはいられなくなった。
そのバスは車号「S653」。この日は昼過ぎに長崎駅前を通過。純心校経由でサニータウンまでを走っていることを確認した。ということで長崎駅前でスタンバイ。
サンタを乗せた赤いバスがやってきた!心躍る♪バスに乗り込んで…
スマホをかざそうとすると、なんと!サンタさんが出迎えくれた。
バスを降りる時の「降車ボタン」付近にも、サンタクロースやクリスマスの飾りが。ボタンを押したくなる気持ちをぐっと抑える。
至るところにクリスマスで装飾されていることに気付いた乗客は、写真を撮らずにいられない、みんなスマホを向ける。ある夫婦は撮った写真を見ながら談笑、会話が弾む。声をかけると「かわいいいですね、思わずにっこりしてしまいます」とほほ笑んだ。降りるときには「写真撮りましたよ!」と乗務員に声をかける人もいた。
遊び心で始まった「サンタを乗せたバス」
サンタを乗せたバスの乗務員は、長崎県営バス長与営業所の中村哲也さんだ。
運転手歴33年の大ベテラン。サービス精神と安全運転をモットーにしている。バスをクリスマス仕様にしたのは3年前のコロナ禍の時だ。
長年の仲間である工場長の今畑祥志さんから「松ぼっくりでクリスマスの飾りが作れるぞ。バスに飾ったら楽しいかも」と持ち掛けられ、やってみたのがきっかけだった。
最初は松ぼっくりのクリスマスツリーを飾っていた。
松ぼっくりを近所の山で拾い集め、制作するのは今畑さん。グッズを購入して車内に配置するのは中村さん。「かわいいですね」と声をかけてもらえるのがうれしくて、2024年はバージョンアップしたのだという。
夜はゴージャス!手動で電源を入れてライトアップ
クリスマスツリーは夜になるとライトアップする。
乾電池式のため、中村さんが夕方の運転前にすべて手動で電源を入れている。
「357分の1」の確率で出会える「サンタを乗せた路線バス」。
たまたま乗車した人から本社に「気持ちが和らぎました」と感激のメールも届くという。
本社の担当者は「お客さんが喜んでくれるので、私たちも嬉しい。走る路線は毎日違うので、職員の間でも話題になっていて“乗れたらラッキー”と話している」という。
サンタを乗せたバスは25日夜までの期間限定
中村さんのバスは25日夜までサンタを乗せて1日3~4往復、長崎市内近郊のどこかを毎日走るという。どこを走っているか知りたい場合は、県営バスのアプリ「バスナビ」で車号を検索すると、走っている時には場所をチェックできるという。
「素敵ですね、かわいい、癒されます。そんな言葉をかけてもらえたら何よりうれしい。自分自身も楽しくなります」と笑顔で話す中村さん。
きょうもサンタを乗せて長崎市内近郊のどこかを走っている。
(テレビ長崎)
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