福島県大玉村にある、樹齢1000年以上を誇るエドヒガンザクラの「馬場桜」は、村で唯一、国の指定を受けている天然記念物。
2018年の春に、強風で根こそぎ倒れる被害にあったものの復元に成功。しかし、2023年6月に突如、葉が落ちてしまうと、2024年は開花の便りが届かなかった。
福島県樹木医会の鈴木俊行事務局長は「6年前から新しい根っこができているが、これもグズグズ、腐っている」と説明。
根元はぼろぼろと崩れ、腐ってしまった状態に。土から栄養が吸い上げられなくなる「ナラタケ病」や「モンパ病」と呼ばれる病気にかかってしまった可能性がある。
復活を遂げたサクラに突如訪れたピンチに、大玉村は4月29日から本格的な原因調査に乗り出した。福島県樹木医会の鈴木俊行事務局長は「今生きている、対面している我々が、次世代まで残すように、もっと汗をかかなくてはいけなかったのでしょうけど、申し訳ない気持ちでいっぱい」と話す。
馬場桜保存会の会長を長らく務めてきた武田明守さんは、今後の開花が見通せなければ国の指定が取り消される可能性もあり、地域の宝がなくなってしまわないかと心配している。「地域の誇り。これがなくなるということは一番悲しいことですね」と話した。
現場から病気のもととなる菌が検出されるかどうかなど、調査結果は9月下旬に判明する見込みで、村では馬場桜の子孫の桜を後継樹として植えることも検討している。
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