東京大学生産技術研究所でブロック塀に何か塗っているのは、研究員の山本憲ニ郎さん。

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この白い塗料には、地震大国である日本の建物の耐震につながる"ある技術"が詰まっているという。

東京大学生産技術研究所 研究員・山本憲ニ郎さん:
“塗る耐震”と称しまして、塗るだけで建物の耐震性を上げるコンセプトで作られた、新しい塗料になります。

特殊なガラス繊維を混ぜることで建物の強度を強くし、耐震性を上げるという塗料だ。

これまで海外で実績を積んできた山本さん。
日本でもブロック塀などに“塗るだけ”で「震度7でも崩れないようにしたい!」と、実験・研究を続けている。

東京大学生産技術研究所 研究員・山本憲ニ郎さん:
「ちゃんと対策しておきましょうね、そうじゃないと命が危ないですよと言ったのに、結局みんなしなかった」という話を聞くことがある。じゃあこちら側が考え方を変えて、解決の仕方を変えていく。

幼いころ、祖母が体験した昭和南海地震の話を聞き、「防災の道」へ進んだ山本さん。
しかし、いつ来るかわからない地震への備えが、「コスト」という意識もあり、なかなか進まない現実にもどかしさを感じていた。

東京大学生産技術研究所 研究員・山本憲ニ郎さん:
日常的に壁の塗り替えを行っていたら、勝手に防災力が高まっていた、みたいな状態を作りたい。

山本さんが描くこれからの耐震技術の世界とは…。

東京大学生産技術研究所 研究員・山本憲ニ郎さん:
“地震犠牲者ゼロ”です。それをわれわれにできる技術で解決していきたい。

起こってからではなく、起こる前に被害を防ぐ。
多くの人々の命を守るため、日々奮闘する山本さんの研究はあすも続く。
(「イット!」5月9日放送より)

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