えびの高原の硫黄山近くを源流とする川の水質が悪化しています。

えびの市の一部の地域では今シーズンの稲作ができなくなり、農家から落胆の声が上がっています。稲作ができなくなったのは、えびの市の岡元地区を中心とした196戸の農家です。

えびの市によりますと、今年2月以降、硫黄山近くを源流とする赤子川の水質が悪化。硫黄山からの噴出物が原因と見られるということです。これを受けて、地元の農家などでつくる岡元水利組合は、赤子川の下流にある長江川から農業用水として取水することを断念しました。

14日には、岡元水利組合と上浦自治会がえびの市役所を訪れ、村岡隆明市長に要望書を提出。早急に支援策を講じるよう求めました。

(えびの市村岡隆明市長)
「財政支援は考えていますので、いつも頑張ってくれている皆さんなので支援はしようと思っています。」

えびの市では、2018年の硫黄山の噴火以降、長江川などの水質が悪化し、一部の農家はおよそ3年に渡って稲作を断念。県が水質を改善する施設を整備するなどして稲作を再開していましたが、今回、再び断念することになりました。

(岡元水利組合川原澄広組合長)
「またかと言う感じですね。今回明らかに水質が悪くなったのでショックは大きいです。大元の浄化施設の場所の変更なども考えてもらいたい。」

岡元水利組合では、15日の臨時総会で組合員に経緯を報告し、今後の対応を話し合うということです。

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