4月28日投開票の衆院東京15区補欠選挙を巡る選挙妨害問題で、警視庁捜査2課は17日、拡声器を使い大音量で声を上げるなどして他陣営の演説を妨害したとして、同補選に候補を擁立した政治団体「つばさの党」代表の黒川敦彦容疑者(45)ら3人を公職選挙法違反(選挙の自由妨害)の疑いで逮捕した。
逮捕されたのはほかに、元候補の根本良輔容疑者(29)と陣営幹部の杉田勇人容疑者(39)。
捜査関係者によると、3人は同補選期間中、他陣営の演説中に拡声器を使い大声を出して選挙活動を妨害するなどした疑いがある。
公選法は選挙の演説を妨害したり交通の便を妨げたりする行為を「選挙の自由妨害罪」として禁じている。違反した場合は4年以下の懲役か禁錮、または100万円以下の罰金を科す。
1954年の大阪高裁判決は演説妨害について「聴衆が内容を聞き取りがたくなるほど執ようにヤジや質問をし、一時演説を中止せざるを得なくする行為」との判断を示している。
警視庁は補選告示直後の4月18日、他陣営の演説中に大音量で発言するといった行為は公選法に抵触する可能性があるとして、つばさの党陣営に警告した。警告後も同様の行為はやまず、他陣営は街頭演説日程の事前告知を控えるといった対応を迫られた。
警視庁は5月13日、東京都千代田区にあるつばさの党本部など関係先3カ所を、同容疑で家宅捜索していた。
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