家宅捜索し、段ボール箱を運び出す大阪府警の捜査員ら(21日、富山市)=共同

傘下に立ち上げたペーパーカンパニーの銀行口座を使って、犯罪収益と知りながらマネーロンダリング(資金洗浄)を繰り返したとして、大阪府警は21日、富山市の会社関係者ら計12人を組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)や詐欺などの疑いで逮捕した。容疑者らは約500社の法人口座を悪用し、少なくとも600億円を資金洗浄していたとみて捜査している。

府警によると、逮捕されたのは「リバトン」(富山市)の会社役員、藤井亮平容疑者(41)らで、傘下に多数のペーパーカンパニーを設立し、約4000口座を管理。SNSなどでつながり強盗などを繰り返す「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」と呼ばれる犯罪組織の依頼を受け、資金洗浄を請け負っていたとみられる。

藤井容疑者らの逮捕容疑は2021年11月〜23年6月、不正に登記した会社名義で金融機関の口座を開設し、詐欺などで得られた犯罪収益210万円を含む計約559万円を別口座に送金してマネーロンダリングした疑い。

府警は同日、同社本社などを家宅捜索。押収した資料類をもとに、資金の流れの解明を進める。

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