名人戦初防衛を果たし、花束を手にする藤井聡太名人=共同

将棋の第82期名人戦7番勝負第5局は26、27の両日、北海道紋別市で指され、先手の藤井聡太名人(21)=竜王・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖との八冠=が99手で挑戦者の豊島将之九段(34)を破り、対戦成績4勝1敗で初防衛を果たした。

藤井名人は全八冠を維持。出場したタイトル戦は全て制しており、自身が持つ最多の連続獲得記録を22期に更新した。通算でのタイトル獲得22期は歴代6位となる。

終局後、藤井名人は「急所がつかめないまま、指していたところが多かった。(終盤は)攻めがつながりそうな形かなと思った。反省点もあるが、何とか防衛という結果を出せたのは良かった」と話した。

藤井名人は前期の7番勝負で勝利し、最年少の20歳10カ月で名人を奪取。谷川浩司17世名人(62)が1983年に樹立した21歳2カ月を40年ぶりに更新した。今期は開幕から不利な場面もあったが3連勝。第4局では敗れたものの、第5局に勝ち、名人位を守った。

一方、並行して開催中の叡王戦5番勝負では同学年の伊藤匠七段(21)を挑戦者に迎え、第3局を終えて1勝2敗と一つも負けられない状況に追い込まれている。叡王戦の第4局は31日に行われる。

豊島九段の5期ぶりの名人復位はならなかった。〔共同〕

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