京都府内で見つかったセティゲルム種のケシ=京都府提供

 薬物乱用を未然に防ごうと、京都府は5~6月、野生のケシや大麻を除去する「撲滅運動」に取り組む。野生のケシはアヘンの原料となる。府内で2023年に除去された野生のケシは1万3230本で、2年連続で1万3000本を超えた。

 ケシと大麻はあへん法、大麻取締法によって、所持だけでなく栽培も厳しく規制されている。府が注意を呼び掛けるケシは、花びらが4枚で薄紫や赤の「セティゲルム種」と、花びらが4枚で赤、桃、紫、白などの「ソムニフェルム種」だ。

ソムニフェルム種のケシ=京都府提供

 府内では、大麻は20年に8本除去されて以来、見つかっていない。一方で、ケシは20年が7952本▽21年が1万408本▽22年が1万3467本▽23年が1万3230本と、増加傾向にある。空き地や民家の庭、道ばたなどで見つかっており、府は「いずれも自然に育ったケシ」としている。府はあへん法に基づき、いずれも焼却処分した。

 ケシは花が咲く春先ごろから生育して発見されやすく、5~6月に集中して撲滅運動に取り組む。府はケシを見つけたら、抜かずに、府薬務課(075・414・4786)や最寄りの保健所、警察署に連絡するよう呼び掛けている。【久保聡】

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