店舗で新たな変化を見せつつあるのが、レジへのイスの導入。
今、接客業で少しずつ広がりを見せている。
大垣書店 麻布台ヒルズ店では、2カ月前からレジにイスを試験的に導入。
客からの見え方がわからないということもあり、これまで取り入れてこなかったが、ある日、中腰で作業をしていたところ、「なんで座らないんですか」と言われたという。
イスを取り入れた当初、スタッフから戸惑いの声もあったものの、今はイスの効果を実感しているという。
店員「休憩なしだと4時間、5時間立ち続けていることがある。ふくらはぎとか膝とか長い時間立っていると疲れるので、イスに座れるのはありがたいです」
大垣書店 麻布台ヒルズ店では、カップへのシール貼りといった事務作業は座ったまま作業。
さらに、お客さんと会話もイスに座ったまま。
お客さん「あんまり気にしませんでした。なるほどなと思います。かまわないと思いますけど」
一方、スーパーのレジ打ちなどでは“立ったまま接客を強いられている”として、労働組合の「#座ってちゃダメですかプロジェクト」のメンバーが、厚労省に改善を求める要望書を提出。
厚労省は今後、関係団体などに現状を確認するヒアリングを検討したいとしている。
実は義務付けられているイスの設置。
厚労省の労働安全衛生規則では、就業中しばしば座ることのできる機会のある時は、当該労働者が利用することのできるイスを備えなければならないとされている。
しかし、業界の通例という壁が阻み、まだまだ進んでいないのが現状。
日本ではまだまだ一般的な立った状態でのレジ打ちなどの接客。
一方、イギリスやノルウェー、トルコなどの海外ではイスに座った状態のほうが一般的となっている。
日本でもようやく広がり始め、客からは「わたしが従業員側だったら座りながらできた方がいいと思うので、すごくいいと思う」といった好意的な意見が聞かれた。
立って接客から、座って接客が当たり前になる世の中へ。
働きやすい職場環境は、そう遠くないかもしれない。
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