能登半島地震から5カ月の日に合わせて、朝市通りの火災現場で亡くなった叔母への花を供える畠中久美子さん(64)。「5カ月たっても心の整理がつかない」と話した=石川県輪島市で2024年6月1日午後2時58分、滝川大貴撮影

 能登半島地震の発生から1日で5カ月が経過した。仮設住宅の建設は進んでいるものの、5月28日の石川県まとめでは、いまだに3319人が避難所で生活を送る。あの日のまま、がれきが積み重なる街並みも目立つ。被災地では、鎮魂と再生への願いを込めた祈りがささげられた。

 全国各地の自治体から派遣されていた応援職員の多くが5月末を区切りとして被災地を離れた。金沢市の広域避難所がこの日、3カ所に集約されるなど避難者数の減少に伴う変化も始まった。

 水道の宅内配管修理も進まないうちに梅雨入りが近づき、屋根の補修、土砂ダムへの対応などの課題が次々浮かんでいる。

 復旧をどう進め、ふるさとの再生をどう図るか。珠洲市は1日から市内各地区で意見交換会を開始。輪島市も継続的な対話の場として「わじま未来トーク」を15日から開き、住民の声を集めていく方針だ。【竹中拓実、阿部弘賢、国本ようこ、深尾昭寛、木谷郁佳】

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