大津市の住宅でレストラン経営の新庄博志さん(60)の遺体が見つかった事件があり、近所に住む30代無職男が殺害に関与した疑いがあるとみて滋賀県警が捜査していることが7日、捜査関係者への取材で分かった。男は過去に強盗事件で保護観察付きの有罪判決を受けた。更生保護団体関係者によると、新庄さんは保護司で男を担当していた。県警が関連を調べる。
法務省によると、保護司が保護観察対象者だった人物に殺害される事件は1964年に起き、それ以降は確認されていない。小泉龍司法相は同日の閣議後記者会見で「保護司が安全安心に活動できる環境をつくることが非常に重要だ」と述べた。
関係者によると、男は事件発覚2日後の5月28日、同市の路上でナイフ1本を所持したとして銃刀法違反容疑で現行犯逮捕されていた。
刑事確定記録や更生保護団体関係者によると、男は2019年、コンビニから現金を奪ったとして、大津地裁から強盗罪で懲役3年、保護観察付き執行猶予5年の有罪判決を受けた。
新庄さんは06年から保護司として活動していた。保護司は罪を犯した人の更生を支援するボランティアで、新庄さんは男を担当し、自宅に招いて面談したこともあった。
新庄さんは自宅リビングで倒れているのが5月26日午後に見つかった。刃物のような物で上半身を10カ所以上刺されており、死因は出血性ショックだった。県警は殺人事件と断定、大津北署に捜査本部を設置して捜査していた。〔共同〕
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。