軽乗用車から子供2人の遺体が見つかった現場とみられる河川敷=10日午前、兵庫県高砂市(彦野公太朗撮影)

兵庫県高砂市で9日夜、河川敷に止められた軽乗用車内で練炭を燃やし、10歳と3歳の兄妹を殺害したとして兵庫県警高砂署は16日、殺人容疑で、同県加古川市平岡町新在家のアルバイト、永松露音(つゆね)容疑者(27)を逮捕した。「家族一緒に死のうと思った」と容疑を認めている。

逮捕容疑は4月9日夜、高砂市米田町米田新の河川敷の公園に駐車した軽乗用車内で練炭を焚き、永松容疑者の長男で小学5年の旺駕(おうが)君(10)と、長女の玲央楠(れおな)ちゃん(3)を殺害したとしている。

同署によると、2人に目立った外傷はなく、司法解剖の結果、死因は急性一酸化炭素中毒だった。車内からは練炭の燃えかすのようなものが残っていた。永松容疑者が、車内で練炭に火をつけたとみられ、その後、自ら「子供が死んでいる」と110番していた。

永松容疑者自身も事件当日、意識がもうろうとした状態で、手首には切り傷があり、救急搬送され入院していた。16日に退院し、同署で事情を聴いていた。同署は永松容疑者が無理心中を図ったとみて、詳しい経緯や動機を調べている。

加古川市などによると、永松容疑者は、同市内で兄妹と3人暮らしをしていたが、昨年6月ごろ、市に家族に関する相談をしていたという。同市は子供の通学状況を定期的に確認するなどの見守り活動を行っていた。

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