保護司の新庄博志さんの遺体が発見された自宅付近=大津市で2024年5月28日午前9時ごろ、菊池真由撮影

 大津市の民家で5月下旬、保護司で住人の新庄博志さん(60)の遺体が見つかった事件で、新庄さんの上半身に10カ所以上の切り傷や刺し傷が集中していたことが、滋賀県警への取材で明らかになった。傷口の状況から鋭利な刃物で襲われた可能性が高い。

 県警は、殺人容疑で逮捕された無職の飯塚紘平容疑者(35)が新庄さんに強い殺意を抱いていたとみて詳しい動機を捜査する方針。

 飯塚容疑者は6年前に関与した強盗事件で保護観察付き執行猶予判決を受け、新庄さんが保護司として観察中の飯塚容疑者を担当していた。

 逮捕容疑は5月24日午後7時以降、大津市仰木の里東6の新庄さん宅で、新庄さんを刃物のようなもので襲い、出血性ショックで死亡させた疑いが持たれている。凶器は特定されていない。飯塚容疑者は逮捕後、「私はやっていない」と容疑を否認しているという。

 飯塚容疑者は24日午後7時から、新庄さんの自宅で面接を受ける予定だった。新庄さんの遺体の状況から殺害されたのは24日夜とみられており、県警はこの日に何らかのトラブルになったとみて調べている。【菊池真由、飯塚りりん、斉藤朋恵】

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 毎日新聞は前科の報道について慎重に判断していますが、今回は保護司と保護観察対象者の関係性を考慮し、事件の重要な要素として報じました。

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