3回目の入札で落札されたトイレ。カラフルな積み木のようなデザインが特徴だ=2025年日本国際博覧会協会提供

 2025年大阪・関西万博の会場に設置予定で、「2億円トイレ」として話題となったトイレのうち、最後まで施工業者が決まっていなかった1カ所が3回目の入札で落札された。落札価格は1億5372万円(税抜き)で、税込みでも2億円を下回った。万博を運営する日本国際博覧会協会が12日、発表した。

 万博では今後の活躍や飛躍のきっかけにするため、若手建築家が20施設を設計。トイレは8カ所あり、うち3カ所が解体費も含めた建設費が最高約2億円になるとして、SNS(ネット交流サービス)などで高額との批判が起き「2億円トイレ」と呼ばれた。

 協会によると、落札されたトイレは過去2回の一般競争入札で、23年7月は予定価格を超過し、24年2月は応札者がなく、いずれも不成立となった。

 3回目は、コンセプトやデザインは変えず、延べ床面積を約300平方メートルから約246平方メートルに縮小。便器の数も60個から46個に減らした。解体費を含めた予定価格も約2000万円引き下げ、1億5372万円に設定。2者が同額で応札し、5月30日に、くじ引きで大阪市内の業者に決まった。資格を確認した後、契約する予定。

 会場全体では約40カ所のトイレを整備する予定で、規模を縮小した影響はないとしている。【高瀬浩平】

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