大分県宇佐市で2020年、住宅に侵入し女性（当時79）と長男（同51）を殺害し約8万8千円を奪ったとして、強盗殺人罪などに問われた佐藤翔一被告（39）の裁判員裁判の論告求刑公判が17日、大分地裁で開かれ、検察側が死刑を求刑した。弁護側は無罪を主張し結審した。判決は7月2日。
検察側は論告で、現場で見つかった血液の付着した靴下の足跡が被告の足形と類似していたほか、被告の車の中にあった遺留物から被害女性のDNA型が検出されており、被告が犯人だと指摘した。
弁護側は最終弁論で、被告の車の中で見つかった血痕の鑑定で、被害者2人と被告以外のDNA型が検出されたことなどから、第三者の犯行だと反論した。
起訴状によると20年2月2日、宇佐市の農業、山名高子さん宅で、山名さんと郵便局員博之さんの首などを包丁やはさみなどで多数回突き刺し失血死させ、現金を奪ったとしている。
事件発生から約1年8カ月後に県警が逮捕した。今年5月20日の初公判で、被告は起訴内容を否認していた。〔共同〕
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