英国訪問を前に記者会見する天皇陛下(19日、皇居・宮殿「石橋の間」)=代表撮影

天皇陛下は19日、英国への公式訪問(22〜29日)を前に記者会見に臨まれた。陛下は「今回の訪問を通じて、我が国と英国との間に培われてきた交流の歴史に思いをはせたい」と話された。「友好関係が更に深まる機会になれば」と期待感も示された。

天皇、皇后両陛下は英国を国賓として訪問される。当初、エリザベス女王の招待を受けて2020年春に予定されていたが、新型コロナウイルス禍の影響で延期となっていた。天皇陛下は女王が22年に亡くなったことについて「ご存命中に伺えなかったことが心残りです」と述べられた。

両国関係について、第2次世界大戦に触れ「不幸にも戦火を交えることになったことは、誠に残念なことでした」と指摘された。そのうえで現在は「経済、文化、科学技術、教育など、幅広い分野において緊密な協力関係を構築するに至っています」と言及された。

訪英期間中、両陛下が共に留学経験のあるオックスフォード大への訪問が予定されている。天皇陛下は、皇后さまとともにオックスフォード大を訪問するのが初めてだとして「心待ちにしております」と心境を明かされた。

自身の留学経験に関連し「我が国の若い世代の人々が外国への関心を持ち続け、留学などを通して、世界中の国や人々との友好を深める機会が増えていくことを期待しています」とも説かれた。

訪英中、歓迎行事やチャールズ国王夫妻主催の晩さん会への出席なども予定されている。国際親善のための海外訪問は昨年のインドネシア以来で即位後2カ国目となる。

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