暴力団であることを示し、正月用のしめ飾りを買うよう北海道胆振地方にある4つの会社に要求したとして、室蘭市に住む指定暴力団山口組五代目誠友会の構成員の男(54)に、暴力団対策法に基づく「中止命令」が出されました。

 男は2023年11月から12月にかけて、暴力団の立場をちらつかせたうえで、室蘭または登別市の建設業や内装業の4事業者に、正月用のしめ飾りを買うよう要求しました。

 男が売っていたのは、1本1万円のしめ縄飾りで、事業者はいずれも購入しました。買った本数は明らかになっていません。

 警察によりますと、2024年5月に別の事件の家宅捜索で「しめ縄リスト」を押収。リストにあった4事業者に確認したところ、男の関与が浮上しました。

 警察は暴力団対策法の「用心棒料等要求行為」に該当すると判断。男に6月7日付で2件、6月21日付で2件、「正月用飾り物の購入を要求してはならない」と中止命令を出しました。

 中止命令は暴力団の構成員らの行動を抑止するためのもので、暴力団の資金源獲得につながるルートの確立を防いでいます。命令に違反すると刑事罰の対象になります。

 「用心棒料等要求行為」は、暴力団構成員が営業などを容認する代償として、会社や飲食店に金品を支払わせる、いわゆる「みかじめ料」などに当たります。

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