17日午後11時14分ごろ、愛媛県南予と高知県西部で最大震度6弱を観測する地震があった。

気象庁によると、震源は豊後水道で、震源の深さは約50キロ。地震の規模はマグニチュード(M)6.4と推定される。この地震による津波の心配はないという。

原子力規制庁によると、伊方原子力発電所(愛媛県伊方町)に17日午後11時半過ぎ時点で異常は確認されていない。同町は震度4の揺れを観測した。

気象庁はこの地震で、建物の高層階をゆっくりと揺らす「長周期地震動」の観測情報も発表した。高知県西部で、物につかまらないと歩くことが難しいなど行動に支障を感じるとされる長周期地震動の階級2を観測した。

政府は17日午後11時16分、愛媛県や高知県で震度6弱を観測した地震を受けて首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置した。

岸田文雄首相は①早急に被害状況を把握すること②地方自治体とも緊密に連携し、人命第一の方針の下、政府一体となって被災者の救命・救助等の災害応急対策に全力で取り組むこと③国民に対し、避難や被害等に関する情報提供を適時的確に行うこと――の3点の首相指示を出した。

これに関連し、林芳正官房長官も首相官邸に入り、記者団に「被害状況を確認中。津波の心配はない」と述べた。

各地の主な震度は次の通り。震度6弱=愛媛県愛南町、高知県宿毛市▽震度5強=愛媛県宇和島市▽震度5弱=愛媛県八幡浜市、大分県佐伯市▽震度4=松山市、高知県土佐清水市、大分市など。

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