テムズバリアーに到着された天皇陛下=ロンドンで2024年6月24日午前10時52分、幾島健太郎撮影
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 英国訪問中の天皇陛下は24日昼(日本時間同日夜)、ロンドンを流れるテムズ川下流に設置された世界最大級の可動式防潮堤「テムズバリアー」を見学された。陛下は水問題の研究がライフワークで、皇太子時代から世界各国の防災や治水施設に足を運んでいる。

 テムズバリアーは1982年に完成し、84年にはエリザベス女王が出席して開通式があった。北海から押し上げる高潮などでテムズ川が氾濫する危険がある時、普段は水中にある可動式の水門を動かして幅約500メートルの川を塞ぎ、水の遡上(そじょう)を食い止める仕組みになっている。

 陛下は管理棟を見学し、ヘルメットをかぶって水門に架かる橋の上を歩いた。今月19日の記者会見では「水の恩恵を享受しつつ、災害に対応することは、歴史を通じた人類共通の歩みでもあり、各国の水を巡る問題を知ることは、それぞれの国の社会や文化を理解することにもつながります」と話していた。【ロンドン山田奈緒】

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