「お千度の儀」のため、南楼門を通って八坂神社に入る稚児と禿ら=京都市東山区で2024年7月1日午前10時、山崎一輝撮影

 日本三大祭りの一つ、祇園祭が1日、始まった。八坂神社(京都市東山区)では、長刀鉾(なぎなたほこ)の稚児が祭の無事を祈願する「お千度の儀」があり、古都に夏の到来を告げた。

 「お千度の儀」は、本殿の周囲を時計回りに3回歩くと1000回参拝したとみなされる神事。毎年7月1日に営まれ、1カ月間続く祭の皮切りとなる。

雨が降る中で行われた「お千度の儀」で、八坂神社の境内を回る稚児=京都市東山区で2024年7月1日午前10時59分、山崎一輝撮影

 京都市内はあいにくの雨だったが、午前10時に儀式が始まった。薄緑の衣装に厚底の履物をまとった稚児は、白塗りの化粧をした顔に緊張の色を浮かべ、本殿に昇殿。お祓(はら)いを受けた後、補助役の禿(かむろ)を伴って、赤い傘を差し掛けられながら本殿の周りを3周した。

 稚児を務める、京都市立洛央小6年の西川雅基さん(11)は最初の大仕事をこなし、「八坂神社の大神さまにお参りができて、良い経験になった」と笑顔。その上で、「宮司さんに言われたとおり、一つ一つの行事を、楽しいときは笑って、集中している時は真剣に頑張りたい」と気を引き締めていた。禿は、同市立朱雀第七小2年の小川門土さん(7)と、同市立洛央小3年の西淵一登さん(8)が務めた。【中島怜子】

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