だまし取ったキャッシュカードで現金を引き出す、いわゆる『出し子』が逮捕されました。

カードが奪われたのは、被害者が別の『かけ子』と電話で1時間半にわたり話していた最中のことでした。

窃盗の疑いで逮捕されたのは、兵庫県に住む無職の友枝大翔容疑者(23)です。

友枝容疑者は、ことし4月、何者かと共謀して、大阪府内の女性(80代)から不正に入手したキャッシュカードを使い、ATMから現金あわせて61万2000円を盗んだ疑いがもたれています。

警察は友枝容疑者の認否を明らかにしていません。

■警察署員を名乗る男と1時間半の電話 訪ねてきた別の男に「キャッシュカード」盗まれたか

警察によると、女性の自宅に大阪府交野警察署員を名乗る男から「あなたの口座から20万円が名古屋で下ろされている。カードは手元にありますか?」と電話がありました。

女性は「あす署に伺うので」などと一度電話を切ろうとするも拒まれ、1時間半にわたる会話の中で暗証番号などを聞き出されたということです。

その最中、同じく署員を名乗る別の男(受け子)が自宅を訪ねてきて、女性は指示通りキャッシュカードを封筒に入れ、保護のため封をしたということです。

男は、女性が印鑑を取りに離れている隙に、キャッシュカードを別のカードにすり替えたとみられています。

警察は、このいわゆる『受け子』役の男も友枝容疑者だったとみて捜査しています。

■「キャッシュカード」と聞けば電話を切って警察に相談を

大阪府警によると、警察官を装った特殊詐欺の電話が増えているということで、「『キャッシュカード』と聞けば、一旦電話を切断し、最寄りの警察署にかけ直してください」と注意を呼びかけています。

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