■国内7例目の「ダニ媒介脳炎」 保健所が注意呼びかけ

 北海道函館市に住む70代の男性が、国内7例目となる「ダニ媒介脳炎」を発症したと市立函館保健所が発表しました。

 登山や山菜採りのシーズンが本格化し、感染症を媒介する恐れのあるマダニが活発になる時期を迎えていて、注意を呼びかけています。

 市立函館保健所によりますと、男性は5月下旬に北海道南部で山菜採りに行っていました。しかし、男性はダニに咬まれたとは気づかず、体にも目立った跡がないためダニに咬まれたかはわかっていません。

 5月31日、左半身の手足にしびれなどの症状が出始めます。6月下旬に検査を行い、7月1日に陽性と判明しました。

 男性は現在、函館市内の病院に入院中で、麻痺や意識障害、けいれん、髄膜炎、脳炎、筋力の低下などの症状があるということです。

 国内では今回で7例目で、いずれも北海道内の発生です。6月に札幌市に住む50代の男性が発症していて、2か月連続の発生です。

 市立函館保健所は、草の茂ったマダニの生育する場所に入る場合には、長袖、長ズボンを着用するなど肌の露出を少なくするよう注意を呼び掛けています。また、マダニに咬まれた場合は、無理に自分で引っ張ったりせずに直ちに皮膚科などを受診して欲しいとしています。


■ダニ媒介脳炎の発生は国内で7例目 過去には男女2人死亡

 ダニ媒介脳炎の発生は国内で7例目で、1993年に1例目が確認されて以降、いずれも道内で発生しており、これまでに40代と70代の男女2人が死亡しています。


【ダニ媒介脳炎の発生状況】

1 1993年 30代女性 渡島保健所

2 2016年 40代男性 札幌市保健所 → 死亡

3 2017年 70代女性 市立函館保健所 → 死亡

4 2017年 70代男性 札幌保健所

5 2018年 40代女性 旭川市保健所

6 2024年 50代男性 札幌市保健所

7 2024年 70代男性 市立函館保健所

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