札幌市の中学1年の女子生徒がいじめを受け3年前に自殺した問題で、いじめを長期間放置したとして、両親が市に損害賠償を求める訴えを起こしました。

 3年前に自殺した、中学1年の女子生徒。

「国境なき医師団に入って、子どもたちの力になりたい」。それが夢でした。

 遺書には自分をいじめた生徒たちへの怒りが記されていました。

 「(私を)いじめてとても気持ちよかったでしょう」「人に罪をなすりつけて楽しかったでしょう」(遺書より)

 女子生徒は小学5年生から「いじめアンケート」で被害を訴えてきました。

 しかし、教師は十分な聞き取りをせず、「いじめは解消された」と判断。

 小学6年生では飛び降り自殺を図って学校の屋上に侵入しましたが、教師は「いたずら」として処理したといいます。

 そして、ついに…。

 「2人の弁護団が今、裁判所に入って行きます」(齊藤健太 記者)

 両親は教師らがいじめを長期間放置したことで娘がうつ病を発症し、自殺したとして7月5日、札幌市に約6487万円の損害賠償を求める訴えを起こしました。

 「(子どもが)いじめ被害を訴えて、ここまで放置する先生がいるのか」「ちょっと、あり得ない」(両親の代理人弁護士)

 弁護団は両親のコメントを発表。

 「いじめによって命を絶った娘への代償は計り知れない」「娘を死に追い込んだことについて責任を自覚し、償ってほしい」(以上、女子生徒の父親のコメント)

 「誰も助けてくれなかったことでどれだけ娘が悩み、苦しんでいたかと思うと、
悔しくてなりません」(以上、女子生徒の母親のコメント)

 札幌市教委は「訴状が届き次第、内容を確認し、対応を検討していきます」としています。

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