記者の質問に答える蓮舫氏(7日、東京都千代田区)

立憲民主党や共産党の支援を受けた前参院議員、蓮舫氏(56)は東京都千代田区で「思いが届かなかった」と硬い表情で語った。現職都知事の小池百合子氏を支援する自民党の政治資金問題を批判し、与野党の対決色を強調したが及ばなかった。

支援者らが待つ部屋に現れた蓮舫氏は「きつい敗戦だと思う」「何が足りなかったのか考える時間をほしい」と悔しさをにじませた。「思いにこたえていただける声も多かった」とも話した。

選挙戦術に関して「やれるだけのことはやった」と強調した。前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏の勢いについて問われると「全ての候補者をリスペクトしている。それぞれの候補に投票した方の思いも含めて受け止めていきたい」と応じた。

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「政治は皆さんの暮らしよりも裏金だ」。選挙戦では街頭に立ち、政治資金問題で逆風を受ける自民党への批判を繰り返した。出馬を表明時、「自民党と二人三脚。自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセットしてほしい」と刷新を掲げた。

政策面では少子化対策の充実や行財政改革を打ち出した。現役世代の手取り収入を増やすための手立てとして、国と連携した格差の解消、新しい職種に転職しやすくするリスキリング(学び直し)の支援を公約に盛り込んだ。

民主党政権時代に行政刷新相を務め、行政の無駄を点検する「事業仕分け」で注目されるなど知名度は高い。立民の枝野幸男前代表らベテラン議員が選挙戦で応援に入った。それでも、現職の小池氏に及ばなかった。

参院当選4回はいずれも東京選挙区で、このうち2回はトップ当選。戦い慣れた首都の選挙だったが、勢いを示せなかった。陣営関係者らは「どう訴えれば響くのか、難しい選挙だった」とこぼした。

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