液体大麻(大麻リキッド)を約0・44グラム所持したとして、沖縄県警浦添署は8日、県立高校の男子生徒(15)=本島中部=を大麻取締法違反(所持)の疑いで5月29日に逮捕したと発表した。既に送検済みで、調べに「自分で吸うために持っていた」と容疑を認めていたという。

 「大麻を持っている」との情報を得た捜査員が5月9日に生徒を署に任意同行し、所持品検査で大麻リキッドらしきものが見つかった。鑑定の結果、大麻と判明して逮捕した。県警によると、生徒はスマートフォンのメッセージ機能付きアプリを通じて購入していた。

 厚生労働省によると、大麻リキッドは、大麻の有害成分THC(テトラヒドロカンナビノール)を抽出した液状の大麻濃縮物。乾燥大麻よりもTHCの濃度が高く、作用が強く働き、吐き気や意識障害を引き起こす危険性がある。

 県内では昨年8月、乾燥大麻約0・1グラムを所持したとして、本島中部の中学3年の男子生徒が逮捕された。県警によると、今年6月末までの大麻取締法違反の摘発人数(暫定値)は80人で、このうち10~20代が60人(10代15人・20代45人)と75%を占め、若者の間でのまん延が懸念されている。

■「薬物乱用防ぐ」県教育長が危機感

 本島中部の男子高校生(15)が大麻を所持した容疑で逮捕されたことを受けて、県教育委員会の半嶺満教育長は「大麻など若者を取り巻く薬物乱用の現状に強い危機感を抱いている」とのコメントを発表した。

 また半嶺教育長は「児童生徒が問題を『自分ごと』として捉える指導の徹底を図るとともに、全県民一丸となった取り組みが必要であるとの認識の下、引き続き関係機関と連携し薬物乱用防止教育の充実に取り組む」とした。

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