愛媛県松山市の中心部にある城山で１２日明け方に土砂崩れが発生し、麓の住宅１棟が巻き込まれ３人が行方不明になっています。現場では救出活動が行われています。
マンションの住民：
「やばいよ、崩れとるもん、家が」
夜明け前にマンションなどが並ぶ道路に押し寄せる土砂。マンションの住人が撮影した映像には木造住宅が押しつぶされた姿が映っています。
この現場は松山市緑町。１２日午前３時５０分頃に「土砂崩れでマンションや家に覆いかぶさっている」と消防に通報がありました。
松山市などによりますと、山の斜面が幅約５０メートル、高さ１００メートルに渡って崩れ、ふもとの木造住宅１棟が巻き込まれて３人が行方不明になっています。３人は９０代男性と８０代女性、４０代の男性。付近の住民によりますと住宅には高齢の夫婦と息子の３人が住んでいました。
土砂崩れが起きたのは松山市中心部にある松山城の城山の北側。被災した麓から山の頂上付近にかけてえぐれるように土砂の道筋が出来ています。この頂上付近では新しい斜面の壁を作り直す工事７今月から始まっていて、雨がしみ込まないようブルーシートをかけていました。付近の住民は土砂崩れが少なくとも３回起きたと話しています。
近所に住む大学生：
「最初『すごい風』が吹いたのかと思ったが、外出ても何でもないので。何かなと思ったら土砂崩れだった。『ドーン』って強い音がして」
別の大学生：
「家がもう丸々流れてるというか、自分の家の前位まで流れてきてたので、ちょっと家の人大丈夫かなっていう心配がある。自分の身もちょっと危険を感じた」
土砂崩れの通報から１４時間余り。３人の発見に至っておらず消防や警察の状況確認や救出活動が続いています。
土砂は周りの住宅やマンションの敷地にも流れ込んでいるなどし、周辺の住人らは避難しています。
避難所が開設されていて、現場では付近の住民をマイクロバスで避難所に運んでいたほかなかには担架で運ばれる人の姿も見られました。
現場近くの人：
「ここ最近雨やばかったです。雷とか。雷とかですかね。（Ｑこの２～３日ずっと降ってた感じか）ほぼ降ってた」
松山市ではおとといの雨の降り始めから１２日午後１時時点で、２１３．０ミリを観測。７月１カ月の平均の総雨量に相当する雨が降ったということです。
松山市ではこの土砂崩れを受けて、周辺の清水地区に最も警戒レベルが高い緊急安全確保を出しています。
現場一帯は土砂災害警戒区域などになっていて、松山市はすぐに安全な場所で命を守る行動をとるよう呼びかけています。
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