愛媛県松山市の12日未明を襲った土砂災害でが起きていたのか。この災害の動きをまとめました。

松山市にまとまった雨が降り始めたのは10日。梅雨前線の影響で各地で局地的に雷を伴った激しい雨が降りました。12日までの雨量は午前7時時点で213.0ミリ。7月1カ月分の平均の総雨量に相当する雨が、たった2日で降ったことになります。そして12日午前4時前。

マンションの住民:
「やばいよ、崩れとるもん家が」

松山城の城山北側で斜面が崩れ落ち、ふもとの住宅1軒が巻き込まれました。土砂崩れは午前5時までの1時間に少なくとも3回発生し、押し流すように土砂が家や車を飲み込んでいったということです。

一方で土砂災害が発生した午前4時時点は気象台から警報などは出ておらず、大雨警報(土砂災害)が出たのは災害発生後の午前4時32分。松山市から警戒レベル5の緊急安全確保が発令されたのは、発生から1時間後の午前5時でした。

現場は大学生が多く住むマンションや住宅が密集する地域です。

近くに住む大学生:
「ここ最近、雨やばかったです。雷とか。雷とかですかね。(この2~3日は)ほぼ降ってた。(Qどういう状況か)ちょっと何が起こったかわからん感じはあった。元々ちょっと土砂災害危ない地域だっていうのは知ってた。ついに来たかっていう印象でありました。(被害にあった家は)跡形もない風に見えた」

近くに住む大学生:
「起きたら友達からいっぱい土砂災害大丈夫?って来てた。全然気づかなくて軽い気持ちで外に出たんですけど、本当にひどい土砂災害で身近にこんな起こるんだなと思ってびっくりしました」

近くに住む大学生:
「前にも洪水でマンションのエントランスが冠水してることもあったので、危ないなと思ってた。まさか崩れるとは思わなかったので驚きです」

レベル5の緊急安全確保は清水地区の1万3226世帯、2万2062人を対象に出され、避難を余儀なくされた住民たちはマイクロバスなどで近くの小学校などへ避難。

目の前で起きた災害にショックを隠しきれない住民もいました。被害にあった住宅の向かい側に住んでいた人は…。

被災した住民:
「携帯の記録によると、4時49分にその時間帯にもう一回大きな土砂がどわーっと来たんですよ。私は2階から見ていたんですけれど。行方不明になっている所の家が完全にぺちゃんこになってしまいました。どんどん土砂が流れてきて、うちもお店やっているんですけど、外壁に穴が開いたみたいで穴からどんどん土砂が入ってくるし。長いこと雨が続きましたから、相当、山に水を含んでいたのかなという感じはします」

避難所になった清水小学校では、住民に水や乾パンなどが配られ、いつ帰れるのかわからない不安な状況を過ごしていました。

この土砂崩れの影響で松山城の天守やロープウェイなども安全確認のため営業を中止。歩いて城山にのぼる4つのルートも全て通行止めになりました。また松山大学が休講したほか、松山市内の小中学校のうち34校が臨時休校するなど影響が出ました。

松山市のまさに中心で発生した今回の土砂崩れ。これまでの雨で災害が発生しやすい状況にあり、引き続き十分な注意が必要です。

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