「追い山笠」で櫛田神社の境内を駆け抜ける「土居流」の舁き山笠(15日早朝、福岡市)=共同

福岡伝統の夏祭り「博多祇園山笠」は15日早朝、多彩な装飾を凝らした山車が豪快に街を駆け抜ける「追い山笠(やま)」でフィナーレを飾った。土砂降りの中、水法被に締め込み姿の「舁(か)き手」たちが「オイサッ、オイサッ」のかけ声で重さ約1トンの山車を担いだ。勇壮な姿に、夜明けの街は熱気に包まれた。

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追い山笠は博多の町ごとにつくる七つの「流(ながれ)」が「舁き山笠」と呼ばれる山車を担いで約5キロのコースを走る。

午前4時59分、夜明け前の櫛田神社の境内に「ドン」と大太鼓の音が鳴り響くと、一番山笠の「大黒流」が駆け出し、境内に立てられた旗の周りをぐるりと回る「櫛田入り」を披露。「博多祝い唄」を桟敷席の観客と共に合唱した。

大雨の中「追い山笠」を見る人たち(15日早朝、福岡市の櫛田神社)=共同

昨年の追い山笠で舁き手の男性が死亡する事故が起き、博多祇園山笠振興会は安全第一を呼びかけてきた。大黒流の舁き手の男性(40)は「子供からお年寄りまで安心安全な山笠になった」と安堵の様子だった。

観覧した男性(50)は「山笠はライフワーク。大雨の中で雰囲気があって良かった」と笑顔で語った。七つの流では東流が30分36秒と最も速かった。

〔共同〕

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