学校が再開し、高知県宿毛市の市立山奈小で校長(右端)に迎えられる児童(19日午前)=共同

愛媛、高知両県で震度6弱を観測した地震の影響で、臨時休校した両県の小中学校と高校計15校のうち、高知県内の全13校と愛媛県内の1校が19日再開した。運転を見合わせていたJR予讃線の一部と予土線も全線で運行を開始した。

高知県宿毛市の市立山奈小では児童が続々と登校。6年の柴岡煌さん(11)は「誰かと一緒にいられるから、家より学校にいたほうが安心する」と笑顔。中屋俊也校長(59)は地震発生時の防災行動について「改めて確認するために臨時で朝の職員朝礼を行い、子どもたちに周知したい」と話した。

高知県によると、18日に休校となった宿毛市の小中学校と高校計13校が通常授業に戻った。これらの学校では「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)の実施を見送るなどの影響が出た。漏水などの被害があった愛媛県宇和島市内の小学校は19日も休校にした。

運転が再開されJR宇和島駅を出発する予土線の始発列車。右は予讃線の列車(19日午前、愛媛県宇和島市)=共同

JR予讃線の一部と予土線は始発から運転を再開した。予土線で高校に通う清水莉媛さん(15)は「昨日は運休で学校に行けず、自宅待機だった。運転再開で便利になる」とほっとした表情。神奈川県から旅行で来た藤田教子さん(75)は「予土線が廃線の危機にあると聞き、毎年乗りに来ている。今回も乗れてうれしい」と笑顔を見せた。

国土交通省によると、両県で少なくとも35戸が断水したが、19日時点で全て解消した。

総務省消防庁によると、高知県1棟、大分県8棟で屋根瓦の破損といった住宅被害が確認された。〔共同〕

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