2023年8月に岩手県滝沢市のアパートで72歳の男性を殺害し通帳を奪った罪など合わせて8つの罪に問われている76歳の男の裁判員裁判が、7月16日に盛岡地裁で始まりました。
男は起訴内容をすべて認めました。

強盗殺人などの罪に問われているのは本籍・盛岡市前九年・住所不定・無職の佐藤廣明被告(76)です。

起訴状によりますと佐藤被告は2023年8月、滝沢市のアパートの一室で1人暮らしをしていた無職の72歳の男性の首をタオルのようなもので絞めて殺害し、通帳と印鑑を奪った罪に問われています。

またその犯行後に盛岡市の県営運動公園で、面識のない男性に車に乗せるよう依頼し雫石町の岩手山神社まで運転させてから男性に暴行を加えその車を奪った強盗致傷。

さらに青森県内で女性から車を奪い、その車を警察の車に衝突させた罪など合わせて8つの罪に問われています。

内記和人記者
「丸刈りでめがねとマスクを着け上下ジャージ姿で入廷した佐藤被告、目を閉じ神妙な面持ちで検察の冒頭陳述に耳を傾ける姿も見らました」

16日の初公判で佐藤被告は、全ての起訴内容に間違いがないかを問われると「ありません」と答えました。

冒頭陳述で検察側は「金品を強奪する目的で知人を殺害し、逃走する中で様々な犯罪を犯した事案だ」と事件の全体像を説明。

強盗殺人の詳しい動機については「受給していた生活保護費では余裕のある生活ができず盛岡市内で知り合った被害者から年金を奪おうと考えた」と指摘しました。

一方、弁護側は「眠らせて通帳などを奪おうと睡眠導入剤を飲ませたが被害者が眠らず殺害に至った」として「当初の計画と大きく異なった犯行だ」と主張しました。

この裁判は7月22日に求刑が行われ29日に判決が言い渡されます。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。