自民党の堀井学衆院議員(52)=比例北海道=が選挙区内の有権者に対し秘書らを通じて葬式の香典などを配った疑いがあるとして、東京地検特捜部は18日、東京・永田町の衆院第2議員会館内にある議員事務所を公職選挙法違反容疑で家宅捜索した。関係者への取材で分かった。
関係者によると、堀井議員は有権者の葬式に親族や秘書を通じて各1万円程度の香典や枕花を届けたとされる。総額は少なくとも数十万円分とみられる。
公選法は政治家や候補者本人が出席する場合を除き、香典などの配布を禁じている。
堀井議員は安倍派(清和政策研究会)に所属し、パーティー券販売のノルマ超過分として還流された計2196万円を政治資金収支報告書に記載していなかった。特捜部は政治資金規正法違反(虚偽記入)容疑で堀井議員らから任意で事情聴取し、立件は見送った。
一連の捜査の過程で有権者への違法寄付の疑いが浮上し、事務所関係者らから引き続き事情を聴いていた。資金の詳しい流れを解明するため、堀井議員の事務所への強制捜査が必要と判断したとみられる。
違法寄付を巡っては2000年、小野寺五典元防衛相が線香セットを配ったとして罰金40万円、公民権停止3年の略式命令を受けた。21年6月には、菅原一秀元経済産業相が香典や枕花を80万円分支払ったとして罰金40万円、公民権停止3年とされた。
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