東京都杉並区で昨年12月、自動車整備工場から車をバックさせ、近くの歩道にいた母子をはねて死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死)の罪に問われた元整備士の漆原宏太被告(51)に東京地裁は19日、禁錮3年(求刑禁錮5年)の判決を言い渡した。

今井理裁判官は、アクセルやブレーキを的確に操作する基本的な注意義務を怠ったと指摘し「突然命を奪われた母子の苦痛や無念さは計り知れない」と述べた。

弁護側は執行猶予付き判決を求めたが、被告も勤務先の工場も保険に入っておらず、遺族への弁償が一切ないことから実刑が相当と判断した。

判決によると、昨年12月26日、車を時速約16キロでバックさせ、イラストレーターの杉本千尋さん(当時43)と、小学1年の三女、凪さん(同6)をはねて死亡させた。〔共同〕

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