神輿に荒川の水をかける担ぎ手たち=埼玉県秩父市で、2024年7月20日午後、照山哲史撮影

 秩父神社(埼玉県秩父市番場町)の夏祭り「秩父川瀬祭」は大祭の20日、午後に「神輿(みこし)洗いの儀式」があり、クライマックスを迎えた。夜には、各町会の山車(屋台、笠鉾(かさほこ))8台が市街地を曳行(えいこう)し、19日からの2日間の祭りを終えた。秩父市によると、祭りの人出は約9万4000人(昨年は約7万6000人)だった。

 神輿洗いの儀式では、神社に集結した屋台、笠鉾が、約1キロ余り離れた荒川に向けて出発。その後を重さ約400キロの白木造りの神輿を、各町会から選ばれた男性34人が担いで続いた。荒川に到着すると、そのまま清流に入り、「わっしょい、わっしょい」と担ぎ手が声を合わせ上流へと進んだ。

 胸の高さまである深みでは、担ぎ手が足を取られそうになる場面もあったが、声を合わせて立て直し、300メートルほど離れた河原にセットされた斎場前に着くと、見物人から拍手が起きた。浅瀬に置かれた神輿に担ぎ手らが無病息災を祈って、一斉に川の水をかけた。

 東京都内から昨年小鹿野町に移住してきた会社員の男性(48)は「秩父には自然とマッチしたたくさんの祭りがあって楽しい。神輿洗いは初めて見たが、夏らしい迫力あるイベントですね」と話していた。【照山哲史】

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