警察や海上保安庁、厚生労働省麻薬取締部などによる2023年の大麻事件の摘発者数が6703人(前年比20.9%増)に上り、過去最多だった21年(5783人)を大幅に上回ったことが23日、同省の薬物情勢統計で分かった。30歳未満が約7割を占め、武見敬三厚労相は記者会見で「若年層の乱用期の渦中にある。脱却に向け対策を一層強化する」と述べた。

薬物事件全体の摘発は9.46%増の1万3815人。うち覚醒剤は6073人(3.43%減)と8年連続の減少となった一方、押収量は1601.6キロ(237.0%増)と大幅に増加した。摘発者数は大麻が初めて覚醒剤を上回った。

他の押収量は乾燥大麻が850.0キロ(157.0%増)、コカインが56.2キロ(31.3%増)、MDMAなどの合成麻薬は16万9743錠(77.5%増)。薬物密輸の摘発件数は472件(35.6%増)、摘発者数は563人(27.1%増)で、いずれも2年連続で前年から増加した。〔共同〕

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