強い日差しの中、半袖姿で二寧坂を観光する外国人たち=京都市東山区で2023年4月20日午後2時41分、山崎一輝撮影

 2023年の京都府内観光客の入込数が7518万人(前年比13%増)に達し、過去最多となった。府が23日に発表した。これまでの最多は、新型コロナウイルス禍前の19年で7430万人。コロナが23年5月に5類に移行し、人流が活発化したことや、円安でインバウンド(訪日外国人)が増えたことが大きな要因とみられる。【久保聡】

 府内の観光客入込数は20、21年はコロナ禍で京都市の数値がないため、府全体の集計もない。22年は6668万人まで回復し、23年はコロナ禍前の水準を上回った。

 23年の入込数のうち、京都市が5028万人で全体の約66%を占める。ただ、19年の5352万人と比較すると、京都市の観光客入込数はコロナ禍前よりも少ない。一方、府北部地域など京都市以外の入込数は増えているという。

 一方、宿泊費や飲食代、土産物代など23年に観光客が使った「観光消費額」は1兆6578億円となり、19年の1兆3276億円より25%増えた。うち、京都市での消費額は1兆5366億円で全体の約92%を占める。宿泊施設などが京都市に多いことが影響しているとみられる。

 入込数が最多となった背景について、府観光室は、コロナ禍前と同様の形態で開催されるイベントが多くなった▽府内旅行に対する割引やクーポン券発行の支援が22年に続き実施された▽円安の影響などで国内外からの観光客が増えた――ことを挙げる。23年秋から入込数は大幅に増加しているといい、24年の入込数はさらに増える見込み。

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