国史跡・福山城跡(広島県福山市丸之内)を貸し切り、城内に泊まって特別な歴史体験を楽しむ「福山城キャッスルステイ」。城泊(しろはく)事業を実施するふくやま芸術文化財団は22日、関係者を招いてレセプションを開き、城主を迎え入れるセレモニーや豪華な食事を公開した。【関東晋慈】
殿様気分で福山の歴史や文化を味わってもらう試み。インバウンド(訪日外国人)や富裕層、歴史ファンらを意識し、料金は2人で1泊132万円(税込み)。今月1日から受け入れが始まったが、22日時点で予約は入っていないという。
レセプションは旅行代理店などから約30人が参加した。裃(かみしも)姿の家臣がひざまずいて出迎える中、国重要文化財・筋鉄(すじがね)御門を通って入城した。月見櫓(やぐら)の歓待の間には豪華な「殿様御膳」が並べられ、神石牛やタイなど備後エリアの食材を使った料理を試食した。
御湯殿はヒノキの浴室が整えられ、湯船とシャワーの奥には江戸時代の蒸し風呂にちなんでサウナも設けられている。夕食後にナイトラウンジとなる天守最上階では琴と尺八の演奏が披露された。
インバウンド向け旅行会社の女性は「城泊は富裕層の関心が高い。城主を迎える入城体験など福山城ならではのコンテンツは喜ばれそうだ」と話した。
ふくやま芸術文化財団の村上弘和事務局長は「リフレッシュした文化財を有効に活用し、城泊を市の知名度を向上させる事業として育てていきたい」と話した。
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