果物を海外に転売する投資話を巡り、出資法違反の罪に問われていた農園経営会社「西山ファーム」の元副社長の裁判で、名古屋地裁は26日、執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。

逮捕前の山崎被告（2019年5月）：
「誰が被害者だと思いますか？僕らが今、どれだけ被害を被っているか」

　逮捕前、自らも被害者と語っていた農園経営会社「西山ファーム」の元副社長・山崎裕輔被告(43)。2018年、果物などを海外に転売する投資話で、3人から計1200万円を違法に集めた出資法違反の罪に問われていました。

　西山ファームは、愛知県を中心に全国の出資者から133億円あまりを集めていたとみられています。一連の事件の主犯格とされる山崎被告は5年前、「勧誘活動はしていない」と話し、自らの関与を否定していました。

逮捕前の山崎被告（2019年5月）：
「西山ファームとしては実体がきちんとあって、岡山県で我々より果物を扱っている業者っていないと思うんです。西山ファームはこの件に関して集客していないんですよ。勧誘活動していないので」

　その後、海外へ逃亡アジアを転々とした末、日本へ強制送還されていました。

　今月10日の初公判では、山崎被告は「経営破綻によりご迷惑をおかけした方々に深くお詫び申し上げたい」と謝罪の言葉を口にしていて、弁護側は起訴内容について争わない姿勢を示していました。

　名古屋地裁は26日の判決で、「山崎被告を頂点として複数の共犯者がいて、犯行を主導していた」と指摘しました。その一方で、「被害者と示談が成立している」として懲役2年・罰金150万円、執行猶予4年を言い渡しました。

　判決後、山崎被告は記者の問いかけに応じることなく、無言で裁判所をあとにしました。

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