浸水した山形県戸沢村の古口地区で国道を掃除する人(27日)=共同

記録的大雨となった山形・秋田両県では、27日も行方不明者の捜索が続いた。両県によると新たな人的被害の情報はないが、最上川中流が氾濫した山形県北部の戸沢村では村役場を含む一帯で停電が発生。隣接する鮭川村では一部に孤立集落があり、被害の全容が把握できていないという。

両県では30日ごろまで再び大雨になる恐れがあり、気象庁が厳重な警戒を呼びかけている。

山形県新庄市では警察官2人がパトカーごと流され、うち1人とみられる男性が見つかり、死亡が確認された。残る1人の捜索が続いている。秋田県では1人の遺体が見つかり、1人が行方不明のままだ。

戸沢村によると、役場とその周辺が停電。役場の非常用電源は修理中だったといい、職員は「停電が続けば防災無線も使えなくなる恐れがある。週明けには通常の行政サービスができるよう、対応を急ぎたい」と話した。

鮭川村によると、村内で複数の土砂崩れの情報があり、全半壊などの家屋被害も数件あるという。

山形県では酒田市など一部地域で断水が継続。山形新幹線は山形―新庄間で27日も終日運転を見合わせる。吉村美栄子知事は同日午後、被災状況を現地視察する。

気象庁によると、両県の各地で降り始めからの降水量が250〜400ミリに達した。27日正午からの24時間降水量は、両県のいずれも多い所で200ミリを予想。30日ごろにかけ、気圧の谷や暖かく湿った空気の影響で、雷を伴った激しい雨が降る恐れがある。〔共同〕

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