不安定な天気 梅雨の走り?

 今週は不安定な天気が続きました。週初めには大雨となり、断続的に落雷や稲妻が確認されました。

冠水した県道222号で水しぶきを上げて進む車両=15日午前9時57分、那覇市寄宮(竹尾智勇撮影)

 平年値を下回るダムの貯水率の回復に期待を寄せつつ、昨年の台風6号の時のように停電にならないかと肝を冷やしました。やはり、日頃から万が一に備えた準備が重要だと改めて感じました。

 気象予報士で防災士の崎濱綾子さんは、エキスパートEyeで〈梅雨の走り?〉と題して大雨の原因や、今後の4月下旬の気圧配置について解説しています。

 沖縄地方は4月上旬から断続的に雨が降っています。この原因は、沖縄付近には周期的に前線や低気圧が通過しているためです。大気の流れを見てみますと、沖縄地方は4月下旬にかけても周期的に前線が通過しやすい予想で、まるで梅雨の走りのような気圧配置となりそうです。雨の降り方に注意が必要です。

 ぜひ参考にしてください。

痛みを共有し回復を支援

 今週のデジ編チョイスで取り上げたいのは、デジタル編集部の篠原知恵記者が執筆した、薬物やアルコールの依存症経験者が立ち上げ、運営する医療機関「絆愛(はんな)こころクリニック」(心療内科・精神科)の記事です。

(右から)クリニックを運営する代表の杜宙樹さん、依存症を経験した看護師の下田平恵さんと東里勤さん=2023年11月、北谷町吉原の絆愛(はんな)こころクリニック

 アルコールや薬物などの依存症経験者のほか、うつ、パニック障害、ドメスティック・バイオレンスなど多様な生きづらさを抱える人が複数働いているといいます。縦の関係ではなく横の関係で向き合い、「ダメ、やめて」ではなく「分かるよ、自分もそうだった」という共感で、回復への取り組みを支える。「何度でもやり直しを受け入れる場でありたい。そんな場が社会にたくさんできればいい」。クリニック代表の杜宙樹さんの言葉が刺さります。
 

 過去の失敗や後悔、弱さを認めることは、難しいものです。それでも真正面から向き合い、回復に向けて一歩ずつ歩む医療者たちのインタビューからは、素直に勇気をもらえます。

 今週は、米ロサンゼルスの連邦地検が、米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手の元通訳だった水原一平容疑者を、銀行詐欺容疑で訴追したというニュースもありました。水原氏がロサンゼルスの連邦地裁に出廷した時の様子や一般人には到底払えそうもない巨額の負債、嫌疑がかけられている犯罪の手口などが注目され、連日ワイドショーなどでも大きく取り上げられていました。

(資料写真)ギャンブルのイメージ

 ただ、その行動の根本の原因になったギャンブル依存症については、誰でもなり得る「病気」という認識が低いように感じます。適切な治療を受ければ回復が可能だという理解の広がりや早期の治療につなげる対策など、社会全体で取り組みを加速させていく必要があると考えさせられました。

プロレスラー社長の経営戦略

 最後におすすめしたいのは、県内唯一のプロレス団体「琉球ドラゴンプロレスリング」の看板選手でもあり社長でもあるグルクンマスク社長に経営戦略をインタビューしたこちらの記事。

 「社長の顔面をグーで殴ったり、頭から真っ逆さまに落としたりする会社って他にないじゃないですか」。たしかに~!! 普通の会社ならきっと即、クビです。なんて風通しのいい会社なんだ~!

 グルクンマスク社長が沖縄市のジム兼オフィスで事務作業をこなす姿は、ノートパソコンが小さく見えてきます。ファン層の拡大に向けた戦略や多角経営の狙い、沖縄でやる意義や質の高いプロレスを届ける上で大事にしている思いなどを熱く語っています。

 4月28日には、旗揚げ11周年を記念した大会もあるそうです。これまでにプロレスを見たことがない人でも、記事を読んだ後に試合を見に行けば、面白さが倍増すること間違いなしです! 公式サイトはこちら。今週の「デジ編チョイス」は川野百合子が担当しました。

 沖縄タイムスの記事を音声でお届け。取材や業務の裏側も聞けます。家事をしながら、通勤通学しながらお聞きください。https://voicy.jp/channel/1514/all
 

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。