◆高校生カップルを殺人未遂容疑で逮捕
福岡市博多区のJR博多駅近くで6日夜、千葉県船橋市の男性(50)が刃物で切り付けられた事件で、警察は8日、大分・日田市の男子高校生(15)と女子高校生(16)を殺人未遂の疑いで逮捕しました。
交際関係にあった高校生2人ですが、女子高校生はそれ以前にSNSで被害者の男性と知り合い、交際していたことがありました。
博多警察署によりますと、調べに対しいずれも容疑を認めていて、男子高校生は「僕の彼女と話し合い、包丁を使って被害者を殺そうとしたことは間違いありません」、女子高校生は「今の彼と一緒になって元彼を殺害しようとしたことは間違いありません」などと話しているということです。
警察への取材で、事件当日の2人の行動やそれに至る経緯が少しずつわかってきました。
◆事件当日、2人は高速バスで福岡へ…
事件当日、高校生2人は高速バスに乗って大分から福岡にやってきました。
一方、被害者の男性も当日、飛行機で福岡を訪れました。
福岡に到着した男性と女子高生が落ち合って町を歩いている間、男子高校生は2人の後ろをつけていました。
すると、現場近くのコンビニエンスストアで男性は男子高校生がついて来ていることに気づきます。
そこで激しくやりとりする2人、その様子はコンビニエンスストアの防犯カメラに捉えられていました。
その後、コンビニエンスストアを出た近くの路上で、男子高校生は刃渡り16センチの包丁で男性の顔や背中、腕を切り付けたということです。
警察が切り付けた犯人の行方を捜査していたところ約40分後、逃走した犯人と特徴が酷似した男子高校生が現場近くで警察に発見され、包丁を持っていたとして銃刀法違反の現行犯で逮捕されました。
包丁には微量の血痕がついていました。
一方、女子高校生は現場周辺をうろうろしていましたが、事件からおよそ5時間後の翌7日午前2時すぎに博多駅前広場のベンチにいたところを警察が発見し、参考人として任意同行を求められました。
◆被害男性と交際していた女子高校生 会ったのは過去1回
今年5月から交際していたという高校生2人。
一方で女子高校生は、被害者の男性とSNSで知り合い交際していました。
その時期については女子高校生と男性で認識にずれがあり、女子高校生は去年10月から今年1月まで交際、これに対し男性は、去年11月から交際を始めていまも続いていると思っていたといいます。
事件前に女子高校生と男性が実際に会ったのはたった1回。
大分で会ったといい、直接会うのは今回が2回目でした。
女子高校生は最近まで男性に連絡を取り、悩みを相談していました。
男性は悩みを聞いて「自殺してしまうのではないか」と思い、福岡に駆けつけたということで、これまでのところ女子高校生と男性の間にトラブルは確認できていないといいます。
◆女子高校生「止めたいなら殺せば」
こうして、交際をまだ続けていると思っていた男性は女子高校生と会う約束を取り付けました。
女子高校生は男子高校生に「元カレに会いに行く」と告げます。
男子高校生が「行かないでほしい」と反対すると、女子高校生は「止めたいならば殺せば」と犯行をそそのかすようなことを言い、男子高校生は犯行に及んだとみられています。
犯行は6日当日に計画し、凶器の包丁も当日に大分で購入しました。
女子高校生が男性を殺害しようとした明確な理由はまだ明らかになっていません。
警察の調べに女子高校生は「どうすれば男性を突き放せるか考えているうちに、男性を憎めばいいという感情が生まれた」などと説明しているということです。
警察は、今後も詳しく事情を聞き、犯行にいたった経緯を調べることにしています。
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