複数の10代男子小学生にわいせつな行為をし、その様子を撮影したとして不同意性交等などの罪に問われている30代の元経営者の男の裁判が8日、福井地裁で行われました。
検察官は裁判の中で「被告は遅くとも7年前から性犯罪に及んでいた」とし、長期にわたって犯行が繰り返されていたことを指摘しました。
不同意性交等などの罪に問われているのは、福井市石盛2丁目の元スポーツスクール経営者・藤沢勝己被告(32)です。
起訴状によりますと、藤沢被告は2021年から2024年にかけて、県内の10代の男子小学生6人に対して自宅などで複数回わいせつな行為をし、その様子をスマートフォンで動画撮影して保存したとされています。
前回の初公判に続き、8日の裁判では、改めて起訴内容の認否を問われた被告側は、回答を留保しました。
検察によりますと、藤沢被告は2016年ごろからスポーツスクールを運営していましたが、退会する児童が増えたため、自宅に宿泊させてゲームなどを行うようになりました。その中で「遅くとも7年前から児童らに性犯罪を行っていた」と指摘しました。
次回の裁判の日程は未定となっています。
【記者の視点】担当:佐々木菜緒
前回、3月下旬に初公判が行われてから4カ月余りが経ちました。被告側は前回に続いて、起訴内容の認否を留保していて、裁判の進行にかなり時間がかかっている印象があります。
今回の裁判には6人目の被害児童が加えられましたが、検察の話では、藤沢被告は遅くとも7年前から犯行を繰り返しています。
藤沢被告が経営していたスポーツスクールには約200人が所属していました。捜査関係者によりますと、警察が押収したスマホには犯行の様子が残されていて、被害児童は少なくないということです。今後も被害児童が確認されれば次々と追起訴される可能性があります。
検察は、証拠として被害児童の話をまとめた捜査報告書や、犯行の様子がわかる写真などを提示し、被害状況を立証したい考えです。
しかし、裁判で弁護側は証拠の取り調べについて意見を留保していて、審理を止めている状況です。
弁護士に取材をしましたが、認否や意見を留保する理由について「裁判所にも言っていないものをマスコミに言う必要はない」と話していました。被害児童が多く長引く可能性がある裁判。今後も取材を続けます。
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